うんざりですよ

小田急線の新宿行き各駅停車に揺られて、登戸を越えたあたりの多摩川をみて感傷的になって。京王線だったり中央線だったり地下鉄だったりディテールは多少違くとも、何年も前から同じ自傷行為をやめられない。何回同じ痛みを繰り返して自己嫌悪と甘い後悔に浸れば満足して懲りるんでしょうか

自分がかわいそうなことって気持ちいいから簡単にやめられない。自分で自分のことかわいそうかわいそうよしよしってしてあげるのがいちばん効率よくて気持ちいいもの。自分以外は信用できない

ひとつひとつの言葉に傷ついて、その場では傷ついてないふりして笑って、あとからあの時わたし可哀想だったなあ、って。これほど気持ちいいことないからね

こんな気持ち悪いことしなくても気持ちよくなる才能が欲しかった

 

久しぶりに人を好きになってしまいそうで恐かった。誰かと契約を結ぶことや、特別な感情をひとりの人間に向けることほどおそろしいことはないのに。この世界を生きてりゃ男と女がいて、人を好きになることから絶対に逃れられない。少なくともわたしのような凡人には逃れられない

だったらなるべく誰にも会わずに特別な感情を抱かないように他人を避けていればいいのに、それができないから甘ったれている。ずっと誰かに愛されたくて愛されたくて愛されたくて、きっといつかわたしのことをわたしよりもまるごと愛してくれる人が現れるって期待してる。信じてる。絶対にあの人にもあの人にもあの人にも無理なのに。誰もわたしよりわたしのこと好きになれない。わたしの自己愛に勝てる人間がいるわけない

だから男の前で何も考えてないふりしてたらほんとうに自分が何も考えてないバカな女だって思い知らされてる気がしてどんどんどんどん自分のこと嫌になる。自分を嫌いになりすぎないように対等に関わろうと思った時には、相手のプライドを傷つけるような言葉を選び出して綺麗にみぞおちを殴ってしまうので、すぐに捨てられます

男は適当にたてておけばどうにかなるけど、女の子は総じて勘が鋭いから怖くて深く関われない。笑顔の裏の裏の裏で何を考えてるかわからないもん、わたしみたいに

 

人間の顔色うかがいながら生きるのはもううんざりですよ